ブロック注射

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ブロック注射|横浜市都筑区の整形外科 - 医療法人社団 颯和会【笠井整形外科】

ブロック療法とは

各々の神経痛、関節痛に対して局所麻酔剤、およびステロイド剤を目的の神経や関節に直接、またはその近くに注入します。
一時的に患部そのものの痛みを軽減させるだけではなく、痛みによる反射的な血管の収縮や、筋肉の緊張を抑えることで、長時間疼痛を軽減させることも可能です。また、その効果を判定することで、診断に重要な役割を果たします。

ブロック療法の種類

症状①

腰椎椎間板ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症などの腰、下肢の痛み

適応ブロック

仙骨裂孔ブロック、硬膜外ブロック、神経根ブロックなど

治療の流れ

  • 1週間に1回の頻度で、4~5回程度の治療
  • 効果の判定
  • 必要であれば神経根ブロック、椎間板ブロックなどを追加
  • 手術の必要性の有無を検討

症状②

頚椎椎間板ヘルニア、頚肩腕症候群など頑固で強い頚背部痛や頭痛、上肢の痛みや痺れなど

適応ブロック

星状神経節ブロック

治療の流れ

  • 1週間に1回の頻度で、4~5回程度の治療
  • 効果の判定
  • 手術の必要性の有無を検討

当院で行う主なブロック療法

仙骨裂孔ブロック

腰椎椎間板ヘルニア、および脊柱管狭窄症において、もっとも頻繁に行われているブロック療法です。
その理由として、患者様への負担が少ない(あまり痛くありません)、合併症が少ないこと、効果が判定しやすいこと、手技的に寛容であることなどが挙げられます。実際、2~3回程のブロックで良くなられる患者様をよく見受けます。

治療の流れ

血圧測定後、ベッドでうつぶせになりお腹の下に枕を入れます。
尾骨近くの仙骨裂孔から針を刺入して、仙骨から下部腰椎の硬膜外腔に麻酔剤、およびステロイド剤を注入します。
手技的には1分程で終わりますが、その後30分間安静を取っていただき、効果を確認の上、帰宅していただくことになります。

硬膜外ブロック

硬膜外ブロックとは、脊髄の外側に存在する硬膜外腔に薬液(局所麻酔薬およびステロイド剤)を注入して神経をブロックする方法です。

治療の流れ

悪い方を下にした側臥位で背中を丸くしてから、消毒を行います。目的のレベルを確認したのち穿刺部に局所麻酔をして、硬膜外腔まで針を進め薬液を注入します。
操作自体は10分弱ですが、ブロック後は約1時間ベッド上で安静にしていただき、効果を判定したのち、帰宅していただくことになります。

星状神経節ブロック

星状神経節とは頭部、肩、腕などを支配する交感神経の集まりで、喉仏の脇に左右1対あります。
血液の流れが悪くなると、栄養や酸素が不足して神経が弱まり、頭、頚部、肩や上肢の痛み、痺れ、凝りなどの他、自律神経失調症を引き起こします。
星状神経節ブロックは、交感神経の集まりに注射することで血液の流れを改善、栄養や酸素を弱った神経に供給して痛みを改善していきます。

治療の流れ

注射は30秒ほどかかりますが、痛みはほとんどありません。その後20分程安静にしていただきます。
注射後は一時的に顔がほてったり、瞼が下がり、充血して瞳孔が縮小することがあります。

神経根ブロック

神経根ブロックは、仙骨裂孔ブロックや硬膜外ブロックなどで改善の見られない強い神経痛に対して行います。
原因神経そのものに直接針を当てるため激痛が走ります。
局所麻酔薬、ステロイド剤を注入することにより、その直後から劇的な改善が期待できます。
造影剤を注入することで神経の走行を確認、原因神経の特定ができます。

治療の流れ

レントゲン透視室でうつぶせになり、皮膚に麻酔をした上で行います。所要時間は5分ほどですが、その後約30分間の安静が必要となります。

椎間板ブロック

椎間板が原因で起こる腰痛に対して椎間板そのものに針を刺し、局所麻酔薬およびステロイド剤を注入する治療方法です。

治療の流れ

神経根ブロック同様に透視下で皮膚に麻酔をしてから行います。
何度か体の方向を変え、モニターで部位を確認しながら椎間板の真中に針を進めていきます。
所要時間は10分程で、その後30分間安静にしていただきます。

椎間関節ブロック

椎間関節ブロックは腰椎の関節部分に針を刺して、局所麻酔剤およびステロイド剤を注入します。
適応症例は椎間関節症がレントゲン写真により確認され、身体を動かした時のみ特定の部位に強い痛みがある場合、特に適応となります。

治療の流れ

レントゲン透視室でうつぶせになって皮膚に麻酔をしてから行います。所要時間は5分程度でその場で効果を判定します。

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