クラスⅠ
通常の日常生活動作は完全に可能(身の回りの動作はもちろん、仕事やそれ以外の活動も)。
クラスⅡ
通常の身の回りの動作、仕事は可能だが仕事以外の活動は制限される。
クラスⅢ
通常の身の回りの動作は可能。しかし仕事以外の活動はもちろん仕事も制限される。
クラスⅣ
通常の身の回りの動作を含め、全ての行動は制限されます。
関節リウマチ
Medical
関節リウマチは免疫異常により関節が腫れたり痛んだりする病気です。
初発症状は関節の痛みや腫れ、だるさ、朝のこわばりなどが出現します。進行すると関節痛は数関節に拡がります。適切な診断治療が行われないと不可逆的な関節変形が出現し、日常生活動作が低下します。
クラスⅠ
通常の日常生活動作は完全に可能(身の回りの動作はもちろん、仕事やそれ以外の活動も)。
クラスⅡ
通常の身の回りの動作、仕事は可能だが仕事以外の活動は制限される。
クラスⅢ
通常の身の回りの動作は可能。しかし仕事以外の活動はもちろん仕事も制限される。
クラスⅣ
通常の身の回りの動作を含め、全ての行動は制限されます。
病因は特定されていません。遺伝的要因(HLA-DR遺伝子など)に歯周病・喫煙・腸内細菌など環境因子が加わり起こるとされています。
自己免疫反応が誘発されると関節滑膜が増殖し、増殖した滑膜から炎症性サイトカイン(TNFやIL)が放出され軟骨や骨を破壊します。
初発症状は手・足などの小関節が左右対称性に腫れます。進行すると、頚椎・肩・肘・股関節・膝などの大関節にも腫れや変形が出現します。
早期診断と早期治療が大切です。
診断は、問診、理学所見、血液検査、画像検査を駆使し総合的に早期に行うことが重要です。
年齢、性別、発症時期、腫脹部位、疼痛の程度、食生活、喫煙、歯科通院歴、家族歴
関節腫脹の部位、圧痛、関節可動域
末血検査(貧血、白血球増多)、生化学(肝機能、腎機能)、CRP、赤沈(炎症反応)、RA因子、MMP-3(関節滑膜増殖マーカー)、抗CCP抗体(RAマーカー、高値は関節破壊が早期に進行)、抗核抗体、補体価(膠原病)、KL-6、B-Dグルカン(肺疾患)、HBs抗原・抗体、HBc抗体、HCV抗体、ツベリクリン反応(治療に向けてウイルス肝炎、結核の有無)
単純X線:骨びらん、関節破壊
エコー:滑膜炎の評価を簡便にできるので、診断や治療評価に有効です。
MRI:滑膜炎、骨びらん、関節破壊を早期に発見できます。当院ではオープン型MRIを完備しています。
治療薬の進歩により、早期診断と早期治療により関節破壊なく寛解が可能となっています。
関節リウマチ診療ガイドライン2020薬物療法アルゴリズム
※1:原則として6ヶ月以内に治療目標である【臨床的寛解もしくは低疾患活動性】が達成できない場合には、次のフェーズに進む。治療開始後3ヶ月で改善が見られなければ治療を見直し、RF/抗CCP抗体陽性(特に高力価)や早期からの骨びらんを有する症例は関節破壊が進みやすいため、より積極的な治療を考慮する。
※2:禁忌事項の他に、年齢、腎機能、肺合併症を考慮して決定する。
※3:MTX以外の©SDMARDを指す。
※4:長期安全性、医療経済の観点からbDMARDを優先する。
※5:TNF阻害薬が効果不十分な場合は、非TNF阻害薬への切替を優先する。
※6:疾患活動性が低下しても骨びらんの進行がある患者、特にRF/CCP抗体陽性患者で使用を考慮する。
※7:疼痛緩和目的に必要最小限で短期間が望ましい。
※8:早期かつcsDMARD使用RAに必要最小量を投与し、可能な限り短期間(数ヶ月以内)で浙減中止する。再燃時などで使用する場合も同様である。
関節リウマチ診療ガイドライン2020非薬物治療•外科的治療アルゴリズム
※1:骨折、感染、脊髄障害、腱断裂など急性病態や緊急手術が必要な状態を除く。
※2:装具療法、生活指導を含む。
※3:適切な手術のタイミングが重要である。
※4:手術によって十分な改善が得られない、または不利益が益を上回ると判断される場合、不適応とする。患者の意思・サポート体制を考慮する。
※5:有効な人工関節置換術、関節温存手術がある場合はまず考慮する。
※6:保存的治療継続中および外科的治療後も、適正な薬物療法を常に検討する。
薬物療法とリハビリの併用が推奨されます。無効である場合は手術療法を選択します。手術後も薬物療法とリハビリは必要です。
高額医療費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、ひと月で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。上限額は年齢や所得によって異なります。
さらに共済組合保険や組合健康保険などでは独自に定額な上限額が決められていることもあります。
社会保険の方は、保険証に記載されている協会健保支部に手続きをします。国保の方は、3〜4ヶ月後に申請書が送られてきますので、必要書類を添付して郵送してください。
ヒアルロン酸は関節液に存在し、関節の滑らかな動きを助けます。保険診療では肩と膝に限られますが、重篤な副作用はなく比較的安全性の高い治療法です。
ガイドラインでも運動療法や作業療法は強く推奨されています。
運動療法は関節可動域拡大訓練、筋力増強訓練などを行いますが、痛みを増悪させることのないよう負荷量には気をつけなければなりません。
また、作業療法は作業訓練を通じて社会復帰を図るものです。日常生活動作を向上するために自助具、装具などを使うこともあります。
薬物療法、リハビリなどの保存治療を最大限に尽くすべきですが、著しい関節破壊のために日時生活動作が極端に低下する場合は手術療法になります。
人工膝関節置換術、人工股関節置換術は安定した成績を残しています。近年は肩・肘・指・足関節なども人工関節手術が選択されることもあります。
また可動域を犠牲にして、確実に除痛・支持性獲得を目的とした足関節固定術などもあります。